映像送信型性風俗特殊営業の注意点|届出・年齢確認・海外サーバー・広告規制を行政書士が解説

ここ数年急増しているのが映像送信型性風俗特殊営業の届出、いわゆるアダルト映像、動画の販売営業ですが、アダルトDVDが販売減少しインターネット上での動画配信が主になってる現在多数の販売プラットフォームFC2コンテンツサービス・onlyfans・pornhub・candfuns・ fantia・fancentro・myfuns・funtia(ファンティア)等が存在します。
営業形態によっては、風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(風営法)上の「映像送信型性風俗特殊営業」に該当し、公安委員会への届出が必要になる場合があります。特に、
- 成人向け動画をインターネットで有料配信する
- 自社サイトで動画を販売する
- 動画配信サイトを運営する
- 海外サーバーを利用する
- 動画販売サイト・プラットフォームを利用する
- 複数の成人向けサイトを運営する
といったケースでは、事業開始前に営業形態を確認することが重要です。
注意点① 海外サーバーを利用していても安心とは限らない
「サーバーが海外にあるから日本の風営法は関係ない」
という考え方も非常に危険です。
警察庁の解釈運用基準では、届出対象となるのは、日本において営業を営んでいる者であり、映像が保存されている自動公衆送信装置の所在地自体は問わないとされています。
さらに、外国のサーバー等を利用する場合であっても、そのサーバー設置者の氏名・名称や住所を届出書に記載することになる場合があります。
つまり、
「海外サーバーを利用すれば届出不要」
とは考えないことが重要です。
注意点② 営業開始前に届出を確認する
映像送信型性風俗特殊営業を行う場合、営業開始前に届出について確認することが重要です。
「とりあえずサイトを公開して、売上が発生してから届出をすればいい」
という考え方は避けるべきです。
営業の実態がすでに存在する場合、後から届出をすれば問題ないとは限りません。
特に、
- サイトを公開する日
- 有料会員登録を開始する日
- 動画販売を開始する日
- 決済を開始する日
- 広告を開始する日
などを整理した上で、適切なタイミングで手続きを行うことが重要です。
注意点③ サイト単位で届出が必要になる場合がある
インターネット型の映像送信型性風俗特殊営業で特に注意したいのが「複数サイト」の問題です。
デリヘルの届出であれば店名やホームページは同じ届出でのちに追加が可能ですが、プラットフォームを活用してアダルト映像の販売を行う場合は一度届出した営業所に追加の変更はできません。
例えばFC2でアカウントを作り、届出を行った場合にその後onlyfansやpornhubでもアカウントを作り営業をしたい場合は新たに使用承諾書、賃貸借契約書、住民票、図面等の原本一式が必要になります。
コピーではなく原本が必要となるので再び大家さんからの使用承諾書が必要となります、その際に一度使用承諾書を出してるからもう出さないと言われてしまってはおしまいです。
また新たに一式用意するのも大変なので最初に届出する際は今後販売するプラットフォーム(URL)の数を決めてから最初に届出する様にしましょう。
最初に複数URLを一括して届出する場合は使用承諾書、賃貸借契約書はコピーでも受理されるので後から使用承諾書等の原本の書類を準備する必要ないのでスムーズに営業が開始できます。
注意点④ 18歳未満を客にしない仕組みが必要
映像送信型性風俗特殊営業では、年齢確認も重要なポイントです。
成人向けコンテンツをインターネットで提供する場合、
「サイトの入口に18歳未満禁止と書いておけば十分」
と考えるのではなく、実際のサイトの利用方法や年齢確認の仕組みを確認する必要があります。
特に、
- 会員登録
- 有料動画の購入
- クレジットカード決済
- 電子決済
- 無料動画から有料動画への導線
- 年齢確認画面
などを一体的に確認することが重要です。
無修正のアダルト動画、画像は絶対NG

アダルトの無修正を作品として公表すればわいせつ物頒布等罪にとわれます。
無修正の動画や画像はわいせつ物の定義に当たります。
そしてわいせつ物頒布等罪の【頒布】とは不特定また多数のものの電磁的記録媒体(パソコンなど)で画像や動画、データを存在させる行為で。無修正のアダルト動画や画像をいつでもダウンロード、閲覧可能な状態にさせる事をいいます。
法定刑として2年以下の懲役250万円以下の罰金またその併科
また海外のサーバーからアップロードすれば適用されるのか?と聞かれますが日本の刑法は国内で犯罪を犯したすべての人に適用されます。
海外のサーバーを使用したとしても国内犯として適用されるので注意しましょう。
AV新法によるモデルとの契約書交付

AV新法(AV出演被害救済防止法)によるアダルト映像を制作する際に出演者への書面交付が義務付けられています。
【出演契約書等・説明書面等を交付・提供しない場合や法律に基づく記 載事項の不記載又は虚偽の出演契約書等・説明書面等を交付・提供した 場合は、6月以下の懲役、100 万円以下の罰金に処し、又はこれの併科 (第 21 条)】
となっています。
また出演契約書の内容として
・出演者が性行為映像制作物に出演すること(同項第1号)、
・撮影の予定日時・場所(同項第2号)
・撮影の対象となる性行為に係る姿態の具体的内容(同項第3号)
・性行為に係る姿態の相手方を特定するために必要な事項(同項第4号)
・性行為映像制作物の公表の具体的方法・期間(同項第5号)
・性行為映像制作物の公表を行う者を特定するために必要な事項(同項 第6号)
・報酬の額及び支払の時期
上記の他に作品によっては出演者の判断材料として十分な程度に具体的な内容を契約書に盛り込むことが必要です。 例えば
・性交、性交類似行為、出演者が自己の性器等を触る行為、他人が出演 者の性器等を触る行為、出演者が他人の性器等を触る行為に係る姿態 のいずれが撮影されるのか
・性交類似行為に係る姿態を撮影する場合はその具体的態様
・出演者が自己の性器等を触る行為、他人が出演者の性器等を触る行為、 出演者が他人の性器等を触る行為に係る姿態を撮影する場合は、その 触る部位及び具体的態様
・その他出演者の契約締結に係る判断に影響を与える重要な事項(避妊 の具体的方法、性行為の回数、特殊な性癖に対応した性行為に係る姿 態の撮影の有無など) を具体的に明示する必要があります。
そして出演者の【熟慮期間】として撮影は書面交付から1ヵ月間経過後に行い・作品の公表は全ての撮影が終了した日から4か月間は公表してはならない。(第5条第1項第1号、第9条)となっています。
書面交付から撮影まで1ヵ月それから公表まで4ヵ月、早くても計5ヵ月間かかります。
そして書面交付は同じ出演者でも各作品ごとに出演者と交わす事に注意が必要です。


